
酷評になります。
まずアサトの超能力について。映画版アサトには傷を移動させる能力の他に手を触れずに物を動かす念動力が備わっていますが、無用の長物です。タケオとの交流が深まるきっかけとなっていましたが、それなら傷の受け渡しの能力だけで十分。これといった見せ場も用意されておらず、なぜ追加されたのかわからない能力。次にタケオ。途中までは悪くないと思っていましたが、シホの過去を暴く場面で冷めました。力ずくで見せたくないものを露わにされてシホもなぜ縁を切らなかったのかまったくわかりません。最後まで悪印象しか残りませんでした。モラトリアム人間もいいところ。作品としては、主要人物の年齢が引き上げられたがために追加された設定が裏目裏目に出て、結果的に質を損ねてしまっています。また、この監督の癖なのか見せ場が冗長になりがちで、その気はなくても感動を押し付けられているような感覚になります。そのためかまっすぐに訴えかけてくるものがとんと見えません。それも乗じて全体的な仕上がりが希薄で安っぽいです。『原作:乙一』と銘打っているのなら、原作を読んだ時に感じたやるせなさやもどかしい切なさを素直に演出してほしかった。ただ、荒れ果てていた公園がアサトやタケオ、シホたちの手で息を吹き返していくオリジナルのエピソードはよかったです。

いいと思います。
作品を全体的に評価すると、多少欠点があります。話の展開が面白くありませんし、いきなり!?みたいなところもあります。ただ、すごく感動します。主人公の気持ちに共感できる方も絶対にいるはずです。また、勿論ですが小池徹平や玉木宏ファンの方にはオススメですね。